2010年02月02日

日本人が愛国心を取り戻す方法1

「ネット風評監視サービス会社」の存在を知ろう(2chとニコ動での世論工作)
(日本のマスコミ支配構図の図も追加)
http://netkudoku.seesaa.net/article/140502077.html
本当の右翼・左翼はこういう図で示される!(ノーラン・チャートを描いてみた)
http://rextuseferu.seesaa.net/article/139932195.html
の続き的なものです。

よく大学の教授と「どうしたら日本人は愛国心を取り戻せるか」について話し合います。

・・というのは、多くの自殺の根本原因が、経済状態に関わらず「アノミー(※)」であると心理学的にも考えるからです。

(※)アノミー
Anomie:無連帯であること。社会学者エミール・デュルケムが定義した。
人は”関係性を求める生き物”なので本質的にアノミーの救済を求める。
アノミーに陥った状態は非常に無秩序・無目的になる。
アノミーの救済だけはなければ、自分を殺すか、他人を殺すか、という感じに破滅的で反社会的になります。
たとえ神仏を信じなくても儀式的な行為(マックス・ウェバーの言葉を借りれば宗教のエトス:行動様式)だけは絶対に必要。
科学崇拝(唯物論)であったり、芸能人やミュージシャンのファンクラブであったり、仕事であったり、家族であったり、宗教であっても同様。どちらにしても宗教性は帯びている。
要約すると、人は『何か自分の帰属できる居場所とその関係性』が無くなると、アノミーになって自殺や殺人を犯す傾向が出てくる。


おそらく今、日本の年間の自殺者は、事故死や変死と片付けられた事例も含むと3万5000人〜4万人くらいは実際はいるだろうと思います。

かつて日本でも昭和30年代(1955年〜1964年)は「交通戦争」と言われ、交通事故での死者が、日清戦争での日本の戦死者(2年間で1万7282人)を上回っていましたが、それどころの比ではありません。

年間で3万5000人は、戦争以上に凄まじい数です。

しかし国単位で見ると日本以上に自殺率が高い国というのは「共和制」の国です。
国の自殺率順リスト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E6%AE%BA%E7%8E%87
福祉国家で世界一幸せな国であると言われているデンマークやスウェーデンでさえ、正反対で資本主義のアメリカよりも自殺率は高いのです。

つまり何が言いたいかというと、国の規制が強い国というのは自殺率が高いのです。
国が規制を強めるために法律を増やし、法律と警察で雁字搦(がんじがら)めにしてしまうと、国民は常に監視されていることになります。

このような立場を取るのが近代の左翼(モダン・リベラル)であり、その理想の一つが「福祉国家」です。

現に日本でも、幼いときから学校で競争的に勉強を仕込まれ、良い中学、良い高校、良い大学、一流の一般企業・もしくは公務員・・と、まるで人生のスケジュールが全て決められているように事が進んでいきます。

「自分がどんな人生をいきたいか」なんて考える暇(いとま)も与えず、ただただ世間が言うように、従順に勉強して、公務員になるか立派な企業に入ることを目指して競争させられます。

これでは青年期は元より、大人になってからも人生の目的を失ってアノミーに陥っても当然です。
更に、学校では愛国心の教育は戦時中のように「悪」とされて行われません。
それどころか「人類皆兄弟、みんな地球市民」などと、実感もなくつかみ所のないような左翼なアイデンティティを植え付けられます。

片方で、アメリカ型のアングロサクソン的な数値化された神経症的な競争(相手を蹴落として劣等感を満たことが勝ち組の成功法だとする競争)を肯定しながら、
片方で「人類皆兄弟で平和にやりましょう」などと矛盾したことをやっているわけです。

この葛藤も多くの若者を神経症的傾向に導いている原因の一つです。

それこそが過去日記(↓)この二分法思想を作りだしている気がします。
「神経症の二分法思考回路」
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-45.html


では今後、日本も戦時中の右翼ように、日本国旗と天皇の名の下、体罰OKで軍隊っぽく厳しく教育すれば良いかというと、そういうわけではありません。何より今更、そんな考えは誰も賛成しませんし、流行りません。

戦時中、仮に体罰とかで殴られて意気消沈しても、今のように自殺まで追いやられなかったのは、アノミーになりにくかったからです。
つまり、そういう理不尽なことがあっても、古典的な家族関係が一貫して同じ姿勢でそれを支持したり、家族に分かって貰えなくても近所のおじさんなら分かって貰えたりと、生活というのが、その家の中だけでなく、その村の共同体の中で1つだったので、アノミーの救済される場所がたくさんあって、誰からも見放されたアノミー(無連帯)の状態になりにくかったのです。


左翼的でもダメ、右翼的でもダメ、ではどうするか?
・・と考えたときに提案できるのが”リバータリアン”としての立場です。過去に日記(↓)でも少し書きました。
過去日記「ノーラン・チャートを描いてみました」
http://rextuseferu.seesaa.net/article/139932195.html

リバタリアンは”市場経済も尊重して、個人の自由も尊重する”という立場です。
古典派自由主義者(クラシカル・リベラル)とも呼ばれ、アメリカの”保守派(右翼)”思想です。
アメリカでは1970年代くらいからリバタリアン党という政党も出来ています。

リバタリアンが最も重視するのが「自由」ということです。それは教育に関しても同じです。


森村進 著「自由はどこまで可能か?リバタリアニズム入門」より転載
_______________________________________________________________________________________________

デイヴィッド・ボウツ「リバータリアニズム入門」

家族という共同体
「家族は私たちが世界の中や道徳的諸価値を理解する際にほとんどのことをそこで学習する制度である」

リバタリアンは親が自分たちの子供に対する教育の権限を持つことを当然視する

親は子供にふさわしい学校を選べる
いや、そもそも学校教育は親や子供にとって義務ではない
代わりに自宅で親自身や家庭教師が子供を教育することも自由である
日本では教育権に関する論争で「国家の教育権」と「国民の教育権」(現場の教師の教育権)の二つが対立したが、そこでは無視されがちだった親こそが教育の権限を持つと考えられる

多様な私立学校の併存が理想とされる
公立学校は親の信念を無視して国家主義や集団主義や多数派の思想を子供に押し付ける場だとみなされがちである
また公立学校が誰もが入れるように平等主義傾向が強く、結果として要求される学力の水準は落ちこぼれを出さないために低下する
さらに義務教育としての学校教育は子供の人身の自由や結社の自由にも反する

リバタリアンの中には学校教育に代えて家庭教育を推奨する人も多い
塾の価値も正当に評価されるべきである
教科書認定制度も認められない

ちなみに社会主義的共同体主義者であるマイクル・ウォルツァーはその反対に「正義の領分」の中で「公共的制度の隅」にしか私立学校の存在の余地を与えようとしない
そして教師と生徒からなる「囲い込まれた教育的共同体」という性質が強い日本の公立学校を称賛する
これはこれで首尾一貫している
_______________________________________________________________________________________________
転載終わり

つまり、リバタリアンの立場では全てが私立学校になることを理想とします。
「そんなことしたら学費が高すぎて誰も学校に通えなくなるではないか!?」と思うかも知れませんが、”私立学校が高額なのは、公立学校があるから”なのです。
逆に言えば、公立がなければ、私立だけで価格競争が起こるので、学費は今よりも安くなります。

また、現代の学校では国家主義を悪とし、日教組のように平等思想を教育しようとする傾向が強いです。
これを国家レベルでやっているので、これはこれで国家主義的であり、本来なら本末転倒なのです。

よって、リバタリアンは、学校では国家主義や集団主義や多数派の思想や平等思想を教育することを全て「個人の自由」にします。

あの学校では国家主義的、あの学校では平等主義的・・と、それで良いのです。退学して他の学校に移ることも自由です。そもそも通うか通わないこと自体も自由です。
今のように学校へ行かなかったら社会不適合者みたいに言われる風潮がオカシイのです。
それで人の集まらない人気のない学校は倒産してしまえばいいのです。

これがリバタリアン的な発想です。

次はなぜこれをやると愛国心も復活するのか記載します。

次リンク↓

日本人が愛国心を取り戻す方法2
http://rextuseferu.seesaa.net/article/140176284.html
リバタリアンの外国人参政権への考え方
http://rextuseferu.seesaa.net/article/140501003.html
中国や朝鮮と仲良くできるか?〜日本が選べる3つの道〜
http://rextuseferu.seesaa.net/article/143265102.html



参考文献↓

個人的な主観の感想ですが、この中でも、

あまり政治や経済に詳しくない所から始めて適当にかじる程度に知りたい超初心者向けの本は「リバタリアン宣言」↓

リバタリアン宣言 (朝日新書)

リバタリアン宣言 (朝日新書)

  • 作者: 蔵 研也
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 新書






少し詳細に知りたければ「リバタリアン読本」「自由はどこまで可能か、リバタリアニズム入門」↓
















本格的に基礎を知って固めたれば「リバータリアニズム入門(日本語版)」↓
がオススメです。










その他、参考本↓




































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posted by 時ニール at 19:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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